「マークX」に乗った、と言っても個人タクシーの乗客として。

だがドライバー視点である程度の感覚は十分得ることができた。

あらかじめ「後席パッセンジャー」としての内容と断っておく。

【エクステリア】

タクシーなのでマジマジと見る訳にもいかず、

以前展示車を見た時の感想も交えて。

個人的にはV36スカイラインより好感を持っている。

フロントマスクは攻撃的なシャープなイメージがある。

ただしフロントと比較してリアはイマイチ。フロントのイメージと釣り合わない。

これはクラウンも同じ。

一方でサイドビュー（ライン）は自分の趣向にマッチするもの。

【室内の広さ】

さすが個人タクシーに利用するだけのことはある。

助手席含めて大人三人で乗車したのだがスペースは十分。

特に自分が後席に座った時、頭上空間には十分な余裕があった。

ルーフ含めてかなり寝せたデザインながらこのあたりはさすがトヨタ。

大型セダンを望む層にとっては物足りないかもしれないが、

少なくともクラウンアスリートと比較しても遜色なく感じた。

【シート】

革張りだった。

夜間だったので細部はわからないが適度な硬さ。

質感も良かったはず。(なにぶん暗かったので)

【エンジン、静粛性】

エンジンは2500cc。

タクシーオーナーの言葉を借りれば「必要十分、これ以上は不要。」

その言葉は正しかった。

瞬発力、加速共に十分と感じた。ただし基本的に平坦な都内道路でのこと。

箱根の山間ルートで同じとはこの時点では断言できない。

（メーターを見た範囲で）3000回転も廻せば結構な走りを楽しめそう。

またその際の静粛性もさすが。

信号待ち等のアイドリング時も室内への透過はわずか。

気にしない人なら全く聞こえないと言うかもしれない。

正直言って先日試乗したV36 250GTより「スカイラインらしさ」を感じた。

これはクラウンアスリートも同様。

【オートマ】

機構は良くわからないが、少なくともショックらしいショックは感じなかった。

自分で運転する機会があったら注意してみたい。

【インテリア】

前述したように夜間だったので詳細は論じられない。

が、走りとは裏腹に（自分にとって）「その気」にさせる雰囲気には到達せず。

これは我が愛車がはるかに勝っている。

デザインとか機能性とかではなく、「気持ち」の上での判断。

メーターは非常に鮮やかな表示だったが、逆に夜間はまぶしすぎるように感じた。

また左後席からはメーターの状況全ては把握できず。

これは（パッセンジャの自分としては）不満。

 

【総論】

さすがトヨタと思わせるクルマ。

時に「走り」と「制動」は良いと感じた。

前述したようにリアのデザインと、運転的で「感じる何か」が惜しかった。

と言っても広範囲のユーザを狙うクルマであり、自分のような見方をする層は

少ないと思うが。

ちなみに燃費は、乗車待ちも含めて平均すると8Km/L前後とのこと。

以上、スカイラインオーナーとしての見解。

（2010.11.07記）