昨年2月に発表、4月より販売されている同車。
自分がV36を買ったばかりということと、人気が集中していることも

考慮し、これまでは試乗を見送ってきた。

今回、たまたま通り掛かったトヨタディーラー店頭にに試乗車が展示されて

いたのでトライ。セールス氏には「現状は購入予定なし」を最初から伝え、

試乗させてもらっ,た。

【エクステリア】

見た目は最近珍しいハッチバック・クーペ。

かつての180SX同様に「私好み」のタイプ。

 

【室内の広さ】

前席は全く問題なし。前後長、シート幅、天井の高さ共に

私の体型でも全く支障なし。

このクルマに関しては後席について論じるのは酷。

私がベストポジションを取ると、後席は小学生低学年以下

でないと乗れない感じ。実質的に「二人乗り」と割りきるべき。

【シート】

スポーティなクルマとしてふさわしい硬さで質感も問題なし。

ただし市街地しか走っていないのでホールド性についての

断定は不可。

【静粛性】

ここが唯一のネガティブポイント。

賛否両論は想定の上で敢えて記すと、正直、エンジンサウンドは

受け入れられなかった。

このクルマの性格上、極度の静粛性は不要であり、適度にエンジン

サウンドが入ってくる方が望ましいのは明らか。

同乗したセールス氏も「音を楽しんで欲しい。」主旨のことを仰せ

だったが、私にとっては残念ながら「雑な」感覚が否めなかった。

個人的に日産車で「直4」「直6」「V6」と経験してきたが、さすがに

初期の「直4」よりは洗練されているものの、このクルマの良さを後押し

しているとは「私には」感じられなかった。

ここは意見の別れるところであり、賛成意見を否定するつもりは全くなし。

ただし実際に所有したらこのサウンドには耐えられないと感じた。

【ミッション】

当然マニュアルミッションの試乗車を選択。

クラッチは非常に柔らかく、つながるポイントは早め。

34で慣れていたものの、やはりクルマが変わると最初は難しかった。

が、このクルマ、低回転でもトルクがあるのでエンストすることはなかった。

6速MTは初めての経験。バックに入れる機会はなかったが、カッチリ感は

大変に好感が持てた。峠で6速を駆使したら面白いだろう。

【パワー】

エンジンは2000ccで馬力は200PS。

ターボ車と比較したら数値自体は控えめだがNAでこの値は立派。

前述した通り、低回転でもトルクが厚く、走りやすい。

少々踏み込んでみたが、リニアに伸びていき、力感はある。

今回は大人二人の市街地走行だが、山道で走ってみてどうかと言うところ。

【インテリア】

ダッシュボード、室内全体が「スパルタン」な感じで気に入った。

赤い糸でのストレッチが要所要所に施されており、雰囲気は最高。

カーナビは後付けだが、このクルマの雰囲気に合うタイプの機種を

探すのは大変かもしれない。

 

【総論】

第一に、二人乗りとして割り切った使い方ができることが前提。

良くできたクルマであり、人気があることは容易に理解できる。

このクルマを受け入れられるか否か、自分の判断ポイントは

「エンジンサウンド」だけ。あとは素晴らしい。

自分がシルビアに乗っていた頃だったら間違いなく「有力候補」。

（2013.01.13記）